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車の下回りの錆対策とメンテナンス方法

下回りが錆びる原因とは

車の下回りは常に路面に近く、砂利や泥、塩分、雨水などに晒されやすい部位です。
特に冬季に道路に撒かれる凍結防止剤(塩化カルシウムや塩化ナトリウム)が溶けて飛び散ると、金属部品に直接付着して錆びを加速させます。
また、海沿いの地域では潮風に含まれる塩分が車体下部に付着し、湿気と結びつくことで腐食が進行しやすくなります。
さらに、走行中に飛び石が跳ねて塗装が剥がれた部分から金属がむき出しになり、そこから錆びが発生するケースも少なくありません。
長期間放置すると、フレームやサスペンション、マフラーなどの重要部品にまで錆びが広がり、最悪の場合は部品交換や下回りの全面修理が必要になることもあるため、日頃からの注意が欠かせません。

錆を防ぐためのメンテナンス方法

まず基本になるのは、定期的な下回り洗浄です。
特に冬季を過ぎた春先には、車の下回りに付着した凍結防止剤や融雪剤をしっかり洗い流すことが重要です。カー用品店などで専用の高圧洗浄機を借りるか、洗車場の「下回り洗浄機能」を利用すると効率的に汚れを落とせます。
通常走行中に付着する泥や砂利は、そのまま放置すると水分を含んだまま錆びを進行させるため、月に一度程度は下回りを確認し、汚れを落としましょう。
次に、錆止め剤の塗布です。防錆スプレーやシャーシコート製品を下回りの各部に均一に吹き付けると、塗装の剝がれや小さな傷をカバーし、金属が直接空気や水分に触れるのを防ぎます。
塗布後は最低でも乾燥時間を守り、必要に応じて半年に一度程度の追い塗りを行うのが効果的です。
また、車検や点検の際に、整備工場で下回りの防錆コーティングを依頼する方法もあります。プロの施工なら隅々までムラなくコーティングできるため、自宅でのDIYが不安な方には安心です。

錆が進行した場合の対処法

すでに下回りの一部に錆が見られる場合は、早めに対策を講じることが重要です。
まず、軽度の錆びであればワイヤーブラシやサビ取りブラシで表面の錆を落とし、その後サビ止め剤を塗布する方法があります。錆を完全に取り除いた後で防錆コートを施さないと、すぐに再発してしまうので注意してください。
中度以上に進行している場合は、サビ取り剤(水性または溶剤タイプ)を使用して化学的に錆を除去した上で、下地剤→錆止め→防錆塗料の順に重ね塗りすると効果が期待できます。
ただし、サビが浸食して穴が開いている場合や、構造的に強度が損なわれているような場合は、自宅での対処では限界があります。このようなケースでは、専門の板金工場や整備工場で下回りの修理や部品交換を検討しましょう。
また、マフラーやサスペンション、ブレーキラインなどの重要部品にまで錆が広がっている場合は、安全性に直結するため、早急なプロの点検と適切な修理が必要です。
これらの対策を講じることで、大きなトラブルを未然に防ぎ、車の寿命を延ばすことができます。