中古自動車査定士とは、中古車の買い取りや下取りの価格を査定する人です。年式、走行距離、車体の状態、事故歴などを正確に把握したうえで、売り手が満足できるような査定額をつける能力が求められます。
中古自動車査定士になるには
誰でもすぐに中古自動車査定士として活躍できるわけではありません。まずは、日本自動車査定協会が主催する試験に合格する必要があります。また、中古自動車査定士には「小型」と「大型」の2種類ありますが、小型の場合は最低でも普通免許、大型の場合は大型一種免許を保有することが定められています。
また、車の販売・整備の実務経験が6ヶ月以上あり、かつ研修を修了済でなければ試験にチャレンジすることができません。
査定士が車をチェックするポイントは?
査定の際、車種・年式、走行距離、不足なく書類を揃えるというのは基本です。では、中古車査定士は他にどういったところにポイントを当ててチェックしているのでしょうか。査定項目は、ざっくり以下のように分けられます。中古車を高値で売ろうと考えている場合はチェックしておきましょう。
外装
- 車体の色
- キズ・汚れ・へこみがないか
- ルーフは正常に動くか
- ドアやウィンドウは正常に動くか
- ライトがつくか
パーツが正常に作動するか、キズや汚れがないかどうかをチェックします。また、中古車にとっては高額査定のポイントになるのは、ニーズが高いかどうか。無難なカラーや珍しくない車種は価値が低いと思われがちですが、ニーズが高ければそれだけ高額で売れる可能性があります。
内装
- 車内・トランクスペースのキズや汚れ
- 変色の程度(ヤニ汚れなど)
- スペアタイヤはあるか
- 付属の装備品は揃っているか
- スピーカーやカーナビは正常に動くか
- エアバッグは正常に動くか
外装と同じくキズや汚れの状態を重点的にチェックします。また、車内で喫煙をしている場合は査定額が落ちます。中古車は多少の汚れがあっても販売できますが、中には汚れが目立ちすぎる、損傷が大きいといった理由で、交換をしなければならないケースもあります。
各種パーツ
- タイヤ・ホイール・マフラーなどの足回りの状態
- 修復歴・事故歴・改造の有無
- バッテリーの状態
- エンジン・エンジンオイルの状態
こういった部分はよほど車に詳しくないとチェックできませんが、中古自動車査定士は内部パーツの劣化状態も細かく見ます。どれだけ外装・内装を美しく保っていても、走行性能に問題があれば移動手段として使える車にはならないからです。乗っている間は足回りがサビないように洗車やサビ対策を行うことで、査定額が高くなることもあります。